【血液検査について】
よろしくお願いします。
不足している栄養素を細かく検査する血液検査があると聞きました。
これは一般の病院でも受けられるのでしょうか?
現在、体調が悪く、遠くの病院まで行かれません。
血液検査について専門の方でこの質問に気づいて下さった方がいらしたら回答お願い致します。
検査には適応疾患が定められていて、自覚症状や一般
診察で疾患を疑われた場合にのみ保険適用で検査を
受けられます。
<一般的な保険適用検査>
鉄:貧血一般(特に鉄欠乏性貧血)、その他血液疾患
鉄剤投与中など
亜鉛:味覚障害
銅:味覚障害、Wilson病
カルシウム:骨粗鬆症、腎不全、低カルシウム血症、
くる病など
ビタミンA:ビタミンA中毒
ビタミンD:くる病、成人T細胞白血病、ビタミンD中毒など
ビタミンB12:悪性貧血、再生不良性貧血、
骨髄異型性症候群、骨髄増殖性疾患など
その他多くの栄養素、微量元素についての検査は保険
適用になっていません。
自覚症状や一般診察、一般血液検査で上記の疾患が
疑われると上記の検査が行われます。もちろん全ての場
合に必要ではなく、血液検査以外の検査、あるいは治
療的投与が優先されることも少なくありません。患者さん
の希望ではなく、疾患が疑われ、疾患の有無を鑑別する
必要があるから検査する、という事をまず御理解ください。
自覚症状から栄養素の不足が疑われるが検査が保険適
用になっていない場合(例えばビタミンB1不足による口角
炎・舌炎など)というのは、検査してもしなくともやること(=
不足が疑われる栄養素の治療的投与)が変わらず、検査
なしで治療を始めても支障が少ないのです(水溶性ビタミン
は過剰症状を起こすことはまずありません)。わざわざお金を
かけて検査しなくてもまず補って改善するかどうか見てください、
という理由で保険適用になっていないのです。
一方、検査が保険適応になっている栄養素と言うのは、症
状をきたす原因が栄養素の不足以外にあったり(例えば、貧
血の原因は鉄、ビタミンB12欠乏以外に沢山あります)、不
足していないのに誤って治療的投与をすると重大な結果を
招いたりする(鉄欠乏がない人に鉄剤を投与するとヘモクロマ
トーシスによる心筋障害、肝障害などを起こす事があります)
事があるから保険適用で検査するのです。
国民衛生の動向などによると、日本人の栄養摂取に関
しては、カロリーベースは過剰、ほとんどの栄養素は充足
しており、不足しているのはカルシウムくらい、という状況
です。ですから、平均的な日本人の食事をしているなら
栄養障害を疑って検査をする必要はありません。
もしひどい偏食があったりするなら、摂取していない食材に
含まれる栄養素をサプリメントなどで補給する方が良いか
もしれません。他の食材で補えていれば問題ないですが。
どのような症状でお困りなのか質問文からは分かりかねま
すが、多数の栄養素の不足について血液検査で調べると
いう発想は現代医学(=保険診療)にはありません。
一般の病院ではそのような検査は行っておりません。
また、血液検査は、患者さんがリクエストして行われる物ではなく、症状等から医者が判断し必用と思うものを行います。
どうしてもやって欲しいとなれば、自費となりますが、それでもやってくれる病院は少ないと思います。
体調不良=栄養不足と考えるのは飛躍かと思います。
不足している栄養素、炭水化物、必須脂肪酸や不飽和脂肪酸、数々の必須アミノ酸、微量元素、、、
あまりにも多すぎで、時間とお金の無駄です。
本当に栄養素不足なら、医者は症状からその栄養素を推定して血液検査をします。
数十種類の栄養素をまとめて検査することはありえません。
ここで症状を挙げれ、病名と受診科をアドバイスしてもらうのが良いでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿